感想、中川八洋「正統の哲学異端の思想」

中川八洋の「正統の哲学 異端の思想」を読んだ。

保守思想に興味があったので読んでみたが今ひとつだった。
大衆批判や左翼批判はそれなりの説得力があるが、だからといって保守思想が重要と思えるほど説得力を感じなかった。
また、保守思想によくある西洋文献を並べる行為も究極的には保守思想と矛盾しているのではないだろうか。
保守思想とは、伝統や慣習や風俗を重視する思想であり、それならば日本の伝統等を言及しなければ意味が無い。
にもかかわらずどこまでも西洋追従姿勢は結局日本に保守思想の根が無いことの証拠ではないだろうか。